遠回りな直感という不思議


iPadを手に入れてから何かとiTunesを使うようになったのですが、最大の原因がGroove2というアプリだったりします。詳しい仕様については検索してもらえれば出てくると思います。

groove2の実際の使用画面。アルバムを手にとるような楽しさがある。
とにかくこれが良い。でも、なんでだろう? 自動生成してくれるとはいえ、プレイリストを選ぶという手間がこれにはちゃんとあるし、それなら通常のプレーヤーにだってある。ただ違うのは、アルバムアートなどでプレイリストを直感的に選べるというだけ。

そこでちょっと考えてみたら、思い当たる節がありました。

もう15年以上前。まだMDとかも満足に出回ってない頃って、ステレオに聞きたいCDを入れては出してを繰り返していました。不便なことは不便でしたが、自分で聞きたいものを選んでる感じがしました。カセットテープやMD、ブランクCDにお気に入りの曲を詰め込むのだって、実際は選ぶときが一番楽しかった。

でも、プレイリストってちょっと違うんですよ。作るのがあんまり楽しくない。大量の曲の中には好きな曲もあれば嫌いな曲もある。だったら選ぶのは簡単だろう? そうじゃない、プレイリストを作るという作業自体が、何か違う。

この理由について考えてみると、それは多分、自分の嗜好がそのリストの中で完結してしまっているように感じてしまうから。

カセットテープだろうがプレイリストだろうが、実態は変わらないと思います。どっちも自分の趣味の固まり。選別したもの。

でも、ファイルの羅列として表記されるものを、自分の手でちまちまと作る作業が、私はどうしても好きになれなかったんですよね。

そのプレイリストを自動生成して、直感的に選べるというのが、迂遠な形ではあるものの「自分でアルバムを作ってる」感じに近いんですね。これが大変に不思議。

そんなわけで、一度groove2の味を知ってしまった私は、iOS以外で音楽を適当に楽しむのが難しくなってしまいました……実に罪深いアプリです。

目下悩んでいるのが、発表された新iPod touchに手を出すかどうか。まあ、十分遊びで手に入れられる金額ではあるんですが……とりあえずレビュー待ちであります。

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