コミックマーケット78への旅

コミックマーケット78への旅(一泊二日)


イベントそのものについては、後日、作品について個別にリストアップするときに書くことになると思いますので、今回はそれ以外について。

十三日の昼には、上野駅に到着。上野公園をぶらついてから、国立博物館へ。

国立博物館で現在行われている特別展は「誕生! 中国文明」ということで祭祀や生活で使われたと思われる物品や、甲骨文字の彫られた出土品などをじっくりと眺めることができました。

なんといっても、玉製品が素晴らしかったですね。切磋琢磨という言葉が、とても重たいものになりました。一方で、そうした物品などから生じた技術が、どのように一般の生活に根差していったか、微妙な違いから想像するなども出来て、実に有意義でした。一時間三十分ぐらい、たっぷり使って、全ての展示物を拝見しました。

甲骨文字について、「占ってから文字を彫る」というのは頭でわかっていても、実際に見てみると、妙に感慨深くて、また、美しい文字でした。卜占や祭祀での態度や、事務的な処理において、どのような所作をしていたのか、これまた楽しく想像することができました。司馬光の手によるとされる、碑文なども、存在感たっぷりでしたね。どれも間近で見ることができて、大満足。

気になったものとしては、動物の造形についてでしょうかね。特に、馬の蹄や、動物の手足の先。妙に丸みがあったり、大きかったり、何か思想的な背景があるのか、単に造形上の理由なのか。

本来であれば、表慶館の方のアジアギャラリーも見たかったのですが、ホテルのチェックインがあったので、諦めました。

無事、チェックインを済ませた後、用事の前に、湯島天神へ。宝物殿の中も見てきたのですが、面白かったですねえ。どんな分野のものでも、大事にされてる物は、見てるだけでも興奮します。

一番大事な用事を挟んで、柚子桃さんらと前日打ち上げ。小尾羊の薬膳しゃぶしゃぶは大満足の内容でした。

ホテルに戻った後、何度か荷物や資料、手帳の中身の確認をしてから、就寝。

C78二日目。一日目に参加した友人Hとメールのやり取りなどをしながら、一般列に待機。十時前後には入場出来ていたと思います。

なんだかんだ。

会場を出た後、いつも通り、増えた荷物を、チェックイン後に旅装などを預けておいたロッカーへ、入れ直す。これだけで合計で六百円ぐらいかかっちゃうんですけど、安いもんです。都会じゃ安心して休める場所を探すだけでも大変ですからね。

身軽になったところで、秋葉原でいつも使わせてもらってる喫茶店で、ブレンドとサンドイッチを注文。三十分ぐらいはのんびりできたかな。温かいコーヒーを飲めば、半日は戦えます。

ほんでもって、神田明神へ。神社や寺を回るなら浅草へ行っても良かったのですが、「やはり一度は神田を回らなければ」と、よくわからん使命感を抱き、男坂へ向かう。

整備のための工事をやっているようでしたが、参拝には支障が無かったので、これでもかと立派な境内を堪能。神社としては初の鉄筋造りってことだけは知識にありましたけど、いかにも氏神様って感じで、大事にされてるのがわかりましたね。

男坂から、ってところでピンときた人もいるでしょうが、これ、裏参りになっています。反省しつつ、表から出ると、湯島聖堂の後ろ姿が目に入るわけです。

「やあ、これは行かねば!」と思って入り口を探したら「お盆休みのため17日まで入場できません」とあり、思わずため息が漏れる。

湯島聖堂といえば孔子廟……。是非に見たかったのですが、下調べもしていなかったので、またの機会にすることに、と気持ちを切り替えようとしても、何度か遠景を撮影してしまったり。

後は秋葉原に戻って、買い物や休憩を挟んでから、東京駅へ行って、散策。予定が無いときは、もう一本早い新幹線でも良いかもしれない、などと反省材料を得る。

そんなこんなで、自宅へと帰ったのが、日付が変わる前。

リストを書くときにまた書くとは思いますが、コミックマーケットの参加人数が増え、また色々なジャンルの隆盛もあって、人によっては悪く言う方もいますが、意見としての悪口ならともかく、これほど楽しめるイベントは、即売会を除いても、私はほとんど経験がありません。

そういう風に楽しめる年齢になったということなのかもしれませんが、色々と得るものが多い旅となりました。

お会いしたみなさん、ぶらつかせていただいた土地のみなさん、お世話になりました。


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