三國志12PKは何が良くなったのか?


三國志12PKを発売日の翌日の夜頃からちまちまやって、ようやくシナリオを一つ終えました。折角なので雑感でも書いておこうと思います。

「全体的に褒めすぎじゃね?」と思う方もいるはずですが、以前叩いたことを踏まえての記事になっています。気になった方はそちらを見てみてください。

一周目は気楽にやりたかったので途中録画とかはしてません。統一直前の画像を参考程度に貼っていきます。

さて、とにかく一番最初に取り上げたいことがあります。

なんと、オンライン認証の必要頻度が劇的に低下しました! これは無印のVer1.0.0.9からの仕様のようですのでPK固有のものではありませんが、面倒臭さが無くなったことは素直に喜びたいもんです。

無印で実装できるなら発売後半年ぐらいでやってほしかったんですけど、コンシューマ版との兼ね合いで難しかったんでしょうかね。

ここからはいよいよプレイを始めてからの感想ですよ。


■シナリオ


まず追加されたシナリオの数。「この時代があればなあ」というのは無くなりました。諸葛亮死後のものもあれば、というのは個人的にあるんですが、これはわがままの部類ですね。

私が選んだのは、追加シナリオの一つ、『五路侵攻戦』の中級でした。五路侵攻について一応説明しておきますと、劉備が没した後に司馬懿が献策した、五つの路から益州を侵すというやつですね。

残念だったのは、史実プレイなのにイベントが南蛮制圧後の出師の表以外はこれといって無かったこと。私がたまたま条件を満たさなかったのかもしれませんが、「果たして孔明が次にとる戦略とは?」みたいな煽り方でシナリオが始まったので、「スタート直後にイベント発生があるな」とか思い込んでしまい、肩透かしを食らった次第です。

体験版は製品版とほぼ同じ仕様になっていたようで、追加要素にはすぐに慣れることができました。無印の体験版のときよりもちゃんと作ってあるので、まだやってない状態で購入を迷っている方は、とりあえず体験版をやってみることをおすすめします。最初はややこしく感じるかもしれませんが、通しでやってみると意外に快適でした。


■都市技術


さて、新要素の都市技術について。例えば益州では、成都には連弩を生産する技術の他、量産技術というのがあります。この両方を保有していると連弩をガシガシ生産できるのですが、当然、他の施設の余裕が無くなります。後々、成都は連弩技術+量産技術で正解だとわかるのですが、最初はそういうのがわかっていませんので、他の都市との兼ね合いとか色々考えながら内政をしていました。

後は一都市攻めれば統一、という段階まで一大生産拠点として機能し続けた成都。

長安は戦車を生産できるため、ここも生産拠点として最後まで活躍。どの勢力で始めるかで変わるでしょう。

結局、シナリオ開始から一年経つまでは内政だけで色々試してました。中級で始めたのも、いきなりどっと敵が攻め寄せてくるのを防ぐためでした。

それで都市技術も含めた内政についての感想はというと、「これが結構楽しい」でした。今作では民忠が無くなってしまったので、都市ごとの「ここは住民のために努力して生産力を上げるか、機会を逃さずに侵攻を優先すべきか」という悩みが無くなってしまったのですが、PKでは治安と異民族の要素が取り入れられたことで、代替する要素として成立していました。

序盤ではそうでもありませんが、中盤にかけて徐々に敵の領土を削っていくと、「このまま一挙に進軍すべきか、治安の改善をしつつ都市技術を整えるべきか」と悩む場面が多々出てきて、ちゃんと三國志らしく頭を悩まさせてもらいましたよ。


■秘策


新しい要素といえば、秘策について。秘策自体は無印からありましたが、これまでは「開発したものを必要なときに消費する」というシステムでした。それがPKでは「秘策ポイントを溜めて武将が保有している秘策を発動する」という形になりました。

この仕様が発表されたとき、「弱小勢力がますます厳しくなるんじゃないかな?」と懸念したのですが、秘策の発動自体の敷居は低くなったので、勢力ごとの欠点を把握さえできればいくらでも立ち回れるように思います。まあ実際に弱小勢力で色々とやってみないとそこら辺はわからないので、これについては話半分で聞いてもらえれば十分です。


■戦闘


個人的に面白かったのは、戦略よりも戦闘での、参軍が発動するタイプの秘策です。諸葛亮なら伏兵の策、馬謖なら偽報の策とかがあります。この参軍の使い分けが結構面白くて、今までよりも武将の配置を考えるのが楽しくなりました。

今までなら「とりあえずこの秘策を開発しておけばいい」みたいなところがありましたが、戦闘時に使える秘策を持った武将の配置という問題が今回は新たに出てきますので、常に同じ秘策を使えるわけではありません。

いざ最後の戦いへ、という状態(寿命を延ばすアイテムを使っているので趙雲が存命しています)。参軍なら馬謖もスタメンでいけます。

戦略での秘策ポイントと戦闘での秘策ポイントは共有なので、「ここで使わずに温存しておこうか」なんてこともできます。ここは特に重要で、以前の記事で私が「戦略と戦闘の繋がりが薄い」と書いた点が、ここでちょっとだけ改善されているんですね。

それについては他にも武装の生産という点から改善が図られています。これによりどの都市を確保して、どこを拠点にするかという思考がこれまで以上に重要になってきます。


■では、全てが改善されたか?


ここからはまとめに入ってきますが、上記の改善点はあくまでも戦闘面を補強するものであって、私としてはやはり、人材からの改善が欲しかったですね。

具体的に言うなら、引き抜きや独立に関する謀略の充実です。これはまあ今作のような作りでは難しいのでしょうし、他の点での改善が見られたので良しとしたいのですが、折角ですのでもう少し書きます。

参軍についての面白さは人材についての面白さで、これにより「この武将がいれば」「あいつさえいなかったら」という感情がプレイ中に湧いてくるんですね。そうした部分をもっと広げられなかったのか。これは残念に思う一方で、「よくぞここまで調整してくれたな」という喜びでもあります。

一枚マップからの変遷で失ったものは多く、それだけはどうしようもないのですが、もっと過去の作品群と比べたとき、戦闘の面白さと他の要素による補強を総合的に見れば、PKとしてはかなり出来が良いと思います。「なんでこんな要素入れちゃったの!?」というのが毎作品あるんですけど、今回はそれが無いんですよね。

長いことやってれば他に気付いてくることもあるはずで、それについてはまたの機会ってことで。

以上、駆け足になってしまいましたが、参考になったでしょうか? もし不明な点があれば気軽に聞いてみてください。

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